『身土不二』という言葉をご存知でしょうか。

この言葉には２つの読み方があります。

ひとつは仏教用語としての「しんどふに」、もうひとつは食養語としての「しんどふじ」

今回は食養語の『身土不二-しんどふじ-』について少しご紹介したいと思います。

皆さんは普段の食事で気にかけていること、こだわっていることなどはありますか？

僕は喉の病気をして２回手術をしたものの再発を繰り返したあたりでお医者さんに頼って薬や手術で治すのではなく、自分の身体で治さなければいけないんだということに気づいてから、完璧とはいかずとも自分が食すものについて気にするようになりました。

身体の自然治癒力を上げるというやつです。

そして色々調べていくうちに出会った言葉が『身土不二-しんどふじ-』でした。

『身土不二-しんどふじ-』とはどういう意味なのか。

僕がとても参考にした本の中から抜粋させていただくと、

土や水や太陽の恵みが最高潮に達したときが”旬”。旬の作物は栄養価が高いだけでなく、からだを気候風土に調和させる大切な役割を担っているのです。    --参考文献：からだの自然治癒力をひきだす「基本のおかず」　大森一慧 著 サンマーク出版より--

要するに、私たちは先祖代々、日本で生きているのだから、日本でできた食べ物がDNAレベルで一番からだに合っている。また季節ごとに収穫される旬の作物をその時期に食べてからだを作ることが一番自然の摂理に合っている為、健康なからだづくりにも繋がってくる。ということだと僕は解釈しています。

例えば、塩の話で言いますと、ヒマラヤ岩塩が流行った時期がありましたが、日本人は海に囲まれた民族なので、山の塩より海の塩の方が体に合っている。

必須栄養素であるタンパク質も、海に囲まれた民族である日本人は肉ではなく魚から摂るほうが良い。(魚も安心して食べられない状況になりつつありますが‥)

食ではありませんが、衣類で言えば麻の服が日本人の肌には一番合っている。(前回のブログ参照)

旅行に行った際に泊まったものが少ないすっきりした空間の旅館の部屋に言葉では言い表せない心地良さを感じるのも、足を知るを美徳としていた日本人のDNAレベルの感覚かもしれません。

この考え方でいくと、ワイドショーで紹介された海外の有名ハリウッド女優が実践している健康法が、私たち日本人にも効果があるのかといったら、そうでないかもしれませんね。

信じるか信じないかはあなた次第です。

少し話が逸れてしまいましたが、

地球上には、相反しながらも引き付け合うことでバンランスをとったり循環しあう、『陰と陽』のふたつの力が働いています。自然界はもちろん、人間も作物も全てのものや事象がこの陰陽のエネルギーの影響を受けて動き生きています。--参考文献：からだの自然治癒力をひきだす「基本のおかず」大森一慧 著 サンマーク出版より--

つまり暑い時期にはからだを冷やす野菜が多くなり、寒い時期にはからだを温め細胞を充実させる根菜や穀物の収穫があります。

本来はその周期に合った食事をするべきなのですが、現代は便利になりすぎた故、スーパーへ行けば夏でも根菜が買え、冬でもトマトが買えるなど、季節関係なく色々な食材が手に入ります。(季節外れの食材は基本値段が高い)

当然、夏に温まる食材を食べてたら暑さに弱くなるでしょうし、冬にからだを冷やす食材を食べてたら、そりゃ体調崩しますよね。

だからこそ旬のものを食べて、からだを自然の周期に合わせていけばからだは環境に適応し、体調が整えられ、健康が維持されるということです。

JA(農協)にいけば旬のものがよく置いてあるのでわかりやすいです。旬のものは本当に栄養パンパン。是非普段自分たちが食べるものにも興味を持ってみてはいかがでしょうか。

日本はどんどん欧米化が進んでおり、ファストフードをはじめ、外食が当たり前など食生活が乱れています。

旬のものが何かを知らず、ましてやその調理方法をも知らない世代が今後増えていくことを懸念して(僕もその一人なので偉そうなこと言えませんが、、)デザインを通してこの言葉を知ってほしいという思いから、『身土不二』という言葉を用いたグラフィックを作ってみました。

デザインのイメージは身土不二、陰陽のバランスにより春夏秋冬にできる旬の作物にヒトは感謝しようよ。

といった感じでしょうか。伝わるかな？w

今後はもう少し微調整してTシャツにプリントして商品化するとはしないとか。。。するなら半袖がいいから夏かな、、

以上、大変長くなりましたが、TKHOME FACTORYのこの言葉知って欲しいのコーナーでした。